シュールな悪魔に愛を
魔力を使わないとなると、魂の契約も呪いも無い。
ルシファーの気が変わらない間は、楓も無事に暮らしていれるという事だった。

少しほっとしたら、素朴な疑問が湧き上がった。
「ルシファーは何で封印されたの?1000年前って…えーっと、歴史的に…何かあったっけ。」

「…教養の無い女は使えないぞ、楓。」

「だって、あたしは、まだ子供だもの。ルシファーと違って、17年しか生きてないんだから。
何千年も生きている人と一緒にしないで、これから色々覚えていくんだから!…ま、殺されずに生きていたらだけど。」

「…それは失礼した。」大きな体を窮屈そうにかがめて楓の横に座ったルシファーは、小さく肩をすくめて笑った。


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