君の隣*秘密の特等席*
「そんなこと言わないのー。」
「だってほんとのことだもん。」
あいつは私のことなんてぜんっぜん気にしてない。
てか、見てもないし
もう存在自体忘れてるんじゃない?
でも、まぁ馬鹿でもそれはさすがにないか。
「とーにーかーく!
私はもうあいつのことなんか忘れるんだから。
あいつの名前は口に出さないで。」
「それ何回聞いたことか。
忘れるとか言いながら忘れられず、
何度他の人から告白されても断ってるのは
どこのだれですかー。」
もう!モテるのにもったいない。
とぶつぶつ由梨が言いだす。
「はいはいはい。もういいからどっかいってー。
私はまだ寝たい気分なの。」