甘いのは苦手です。
静かなフロアにジャズの音楽が流れている。

週刊誌は、いつも立ち読みでいっぱいだ。

今日は、やけにレジが賑やかだなと絵本のコーナーへ通るときにレジの方へ見遣る。

見慣れない男がレジにいた。
新しい新人さんか名札の下に研修生と書かれている。

一緒に働いている女子達の甲高い声。

女の人ばかりが働いているから一人でも男がいたらテンション上がるんだろうな。

「あんなのがタイプ?」

「…何でいるのですか?」

急に声が耳元に聞こえ内心、驚いたが相手に悟らせないように平静を保った。

何かビビった顔なんか見せたらネタにされそうじゃん。




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