遠恋~君と恋をした日々~
一人でベンチに座り、あたしは莉那の帰りを待っていた


「ねぇ、あなた一人で来たの?」
「えっ?あの、あなた誰?」


知らない子から話しかけられて、少し人見知りなあたしは聞き返してしまった


「あたしは、好きな人を見に来たの」


その言葉に顔を上げて、笑顔を作って『そうなんだ』と言った


彼女の顔をよく見ると、すごくかわいい子だった


この子も、黒髪美人だ


凪のお姉さんみたい、だけど、どこかちょっと違うな


「あなたは・・・彼氏を見に来たのかな?」
「あっ・・・はい!」


あたしが笑顔でそーいうと、彼女も笑顔を作って微笑んだ


微笑むとえくぼができて、かわいい


第一印象は“かわいい”だった


「名前聞いてもいい?」
「はい、藤原咲希です。〇〇中3年です」


あたしが自己紹介をすると、驚きながらこー言った


「うそっ!あたしも中3だよ!しかも隣町じゃない。〇〇中って知ってる?」









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