遠恋~君と恋をした日々~
「何言ってんの!?そんななにも見えてない瞳して」
「仕方ないんだよ。あたしはねたまれて生きていくのよ、どこに居ても」


この頃、親のDVがひどかった


「こんな事されて、元気なことなんていないよ!」


自分の手にある痣を、あたしは莉那に思いっきり見せた


「・・・だから、いつも長袖なんだね」
「そうだよ!半袖来たくても切れないんだから!!」


莉那があたしを抱き寄せた


「いたかったでしょ?」
「はな・・っ離してよ!」


どんなに拒んでも、莉那はあたしを話そうとしなかった


抵抗をやめた


「澤村さんって、どういう人なの?」
「あたし?あたしは・・・さびしい人間かな」


この言葉を聞いて、莉那があたしに似てると思った


だから、心を許した


「ねぇしってる?自分の気持ちなんてね、素直に言わなきゃ若菜んないんだよ、ちゃんと言わなきゃ分かんないの。結局は自分の気持ちが一番大事なんだよ」


救われた


莉那の言葉に救われた


「ありがとう。ねぇあたし、澤村さんと友達になりたいな!」
「あたしもっ!莉那って呼んで」
「うん!あたしは咲希って呼んで。これで友達だね!」


人の友情はわかんない


あたしたちは、自分の気持ちを言いながらずっと友達でいようって誓ったんだ










< 321 / 424 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop