遠恋~君と恋をした日々~

「いい加減泣きやみなよ」
「咲希ちゃん、大丈夫だって。南波君だって怒ってなかったし」


怒ってるんじゃない・・・絶対ショックだったはず


だって、親友と間違えられたんだから


しかも・・・あたし、最低なことした


「・・・うぅ・・・っ・・・っ」


こんなんじゃ、あたし一生・・・南波と顔合わせらんないよぉ


「ねぇ咲希、“桜庭”って誰?」


莉那の発言にあたしは動揺して椅子が転がり落ちた


「やっぱり、なにかあったの?」


眞子の優しい発言にも、また涙が流れる


「・・・あたしの、好き、な人・・・っなのぉ」


苦しい、南波を桜庭と間違えるもの


あの人に暴力振るわれるのも


逢えないのも全部全部・・・苦しい


「そうだったの・・・、咲希一人で悩んで辛かったんだね」


莉那たちに話すと優しい言葉が返ってくる


「もー、一人で悩まなくていいのに。あたしたちに、相談してくれていいのに。もう一人で抱え込まなくていいよ、あたしたちがいるからね」



眞子に包まれながら、優しい言葉をかけられてまた泣かされた


眞子はあたしを泣かす天才なのかもしれない。この優しい表情と優しい言葉遣い、和む












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