遠恋~君と恋をした日々~
「もう大丈夫だから、帰ろっか」


莉那に手を引かれて、教室を出ようとした時


「藤原!・・・一緒に帰らないか?」


南波があたしを引き止めてきた


一度笑ってから真剣な顔になった


今・・・一緒に帰れないよぉ


だってあたし、ひどいことしたし


あと家に帰るとあの人が怒るから、殴るから・・・怖いから


「・・・ご」
「やだ!一緒に帰る!!」
「ダメ!!・・・あ、ごめん。でもあたし、数学の先生のところ行かなきゃいけないから、ごめん今日だけは・・・勘弁して」


本当は南波と話したい


だけど、あたしに南波と話す権利なんかあたしにはないから


だから、だからだからぁ!


あたしは教室から飛び出して数学教師コーナーへ向かった


ごめんね、南波


苦しめてごめん。名前言い間違えてごめん・・・ね








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