遠恋~君と恋をした日々~
「ねぇ莉那、これとこれどっちがいい?」
「えっとね、こっちぃ~」


そ―言って莉那が指輪を選んでくれた


「じゃーこっちにしよ~」


あたしは、莉那が選んだのと逆のをかった


「欲しいものも買えたし、莉那帰ろ?」


あたしが笑顔で莉那に問いかけたが、莉那はそっぽを向いている


「ねぇ、いい加減機嫌直してよぉ」


あたしが、莉那が選んだのと逆のをかったからずっといじけていた


・・・いじけてる


「だって、咲希ひどいんだもん。反対のかうんだったらあたしになんか聞かなければいいのに」
「それはごめんって、ちょっと意地悪しただけだよ」


あたしは笑い飛ばして、カバンの中から一つの袋を取り出した


「莉那、見て?」


あたしの問いに、莉那はこっちを見た


「これ、莉那が選んだもの。これね、莉那にあげる」
「え?だから・・・逆のをかったの?」
「うん。これね、ネットで調べたら“恋のお守り”なんだって」


昨日、ずっとネットで調べてた


莉那には、裕生君とどこまで行ったとか聞かされてなくて、


ずっと、ずっと心配してた


だから、お守り代わりに普段使える指輪を探しだしたんだ


あたしもほしいと思って、2種類あったから莉那に選ばしてあげようと思って













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