遠恋~君と恋をした日々~
やっと保健室からだしてもらえたのは、昼休みだった


莉那が無理やり保健室からあたしを連れだした


「咲希、なんであんなところに閉じ込められてんの!?」
「あたしが、自分を見失って暴れたから」


涙でぐちゃぐちゃだった顔はすっきりして、あたしは一人笑顔を取り戻していた


先生の行ったこと、絶対守るからね


いっぱい勉強もして、いっぱい人とふれあって


いっぱい凪を愛して、自分の夢を追うからね!


あたしね、将来の夢ができたよ


看護婦さんになりたいんだ!


先生みたいな、事故をおこした人や病気の人を陰で支えるの!


こんな誇りある仕事にあたしがついたら、先生喜んでくれるでしょ?


あたし今度からは、人のために生きるよ!


もちろん自分のためにも生きるけどね


「咲希?何笑ってるの?」
「ん?なんだか、嬉しくなって」
「こんな不吉なのに嬉しいの!?」
「先生があたしに会いに来てくれたんだよ」


あたしの言ってる意味が分からない莉那は、キョトンとしていた


「莉那もいつか分かるよ!」


たぶん、先生はみんなのところに言ってるよね!


だって、先生生徒には平等だったもんね!!


ありがとう先生。あたし、先生が先生として大好きでした













< 355 / 424 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop