遠恋~君と恋をした日々~
「咲希、今日先生のお通夜一緒に行かない?」
「ん?いいよ!一緒にいこ」


学校帰り、莉那と一緒に帰っていたら、


莉那が、あたしにお願いをしてきた


莉那からのお願いは貴重だ


あまり人を頼らない莉那が、あたしを頼ってくれたことが嬉しい


「あっ、咲希見て。これ!」


莉那は、首からチェーンを出した


そのチェーンの咲希には、あたしがプレゼントした指輪がつるされていた


「それ・・・」
「咲希がくれたの、肌身離さずもってるよ!」
「気にいってくれたんだね。よかった」


あたしが、そ―言うと莉那は『当たり前でしょ』と笑った


莉那も、笑顔を取り戻したようだ


もしかしたら、莉那のところにも先生が来たのかもしれない


「あたしたちはさ、いい先生に恵まれたよね」


いきなり莉那が、口を開いた


「うん。そうだね」


そ―言ってあたしはいつものように、空を見上げた


前までは、凪を思い出すために空を見ていた


でも、凪はあたしの隣に居てくれてる。だから今度は先生を空で思い出すよ


いつでも、先生は空で笑ってくれてるよね!


あたしが嬉しいと先生も嬉しいんだもんね!











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