遠恋~君と恋をした日々~
あたしの声がどんどん小さくなっていって、最後のほうは聞こえなかっただろう


「・・・もっかい言って?」


聞き取れなかったのか先生が耳を近づけてきた


もっかいなんか言えるわけない・・・


でも・・・これだけは言っといてあげる!


「先生はかっこいいよ」


かっこいいことだけは、認めてあげる


「はぁ!?なんだよそれぇ」


先生にはあんまり微笑みを見せたことがない。あと、あんなことを言うのはあたしらしくないから、すごく驚いていた


耳まで真っ赤だ


「先生照れすぎ、あたしまで照れるでしょ」


先生の腕をゆるく叩いて、あたしは先を歩いた


先生は優しい。悔しいほどに優しい


その優しさにいつでも甘えてしまいそうになる


「ありがと先生!」
「なんだよぉ。今日どうしたんだよ」
「な~んでもない!早く帰りたいからさ」


そのあと先生と肩を並べて、資料室へ向かった





















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