遠恋~君と恋をした日々~
初めて、無言の朝がやってきた


家を出るまで一言もしゃべらなかった


お兄ちゃんはなんか言ってたんだけど、あたしはしゃべらなかった


ちょっと心に罪悪感が芽生えた


ちゃんと話してればよかったかな?


ごめんねお兄ちゃん。あたし強くなったけど


まだ本当の強さじゃないね


ごめんねお兄ちゃん、強くなくてごめんね


だから、約束したんだ自分自身に


合格してたら、お兄ちゃんに謝ろうって


合格してなかったら、どうしよう・・・


謝れないよね


「咲希」


凪が、あたしを見つけて手を振ってきた


こんな顔して凪に逢えない


何度か首を横に振り、気持ちを入れ替えて凪に笑顔で近づいた


「凪!結果発表だね!」
「俺昨日ねれなかったぁ~・・・」
「凪ったら子供みた~い」


凪といれば、嫌なことも忘れられる


そ―思ってた











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