遠恋~君と恋をした日々~
「ねぇ凪、手つないでもいい?」
「ん?いいよ。怖いのか?」
「うん。少しだけね」


これにかかってる、お兄ちゃんと仲直りできるかできないか


仲直りしたい、前みたいにいっぱい笑って喋りたい


合格していたい、中学校から名前消されたくない


「咲希、深刻そうな顔してるけど大丈夫か?」
「えっ?あたしそんな顔してた?大丈夫!あたし元気だよ」


本当はこんなの空元気


本当の元気なんてない


「そっか」


凪は悲しそうにほほ笑んだ


ごめんね、凪には多分関係のないことだから・・・


「電車来たよ」


凪の手をつないで、あたしは手を引っ張った


こけそうになっていた凪だけど、すぐ体制を整えてあたしの隣を歩いた


電車に乗って、座る席を探したら一つしか開いていなかった


「凪座る?」
「バーか、こういうときは咲希がすわるんだよ」


凪の優しさ、嬉しかったよ
















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