遠恋~君と恋をした日々~
「は―ドキドキするねぇ。にしても、寒い」


あたしの手はぶるぶる震えていた


「んあ―――寒い」
「大丈夫かよ」
「咲希、寒がりだもんねぇ」
「って!莉那いたの?あ、そっか一緒の高校だったね」
「何よそれぇ~」


からかっていると、先生たちが出てきた


「あっ、始まるよ受験票出さなきゃ」


あたしは急いでカバンから受験票を出した


そして、凪の手を握った


「大丈夫だ。自信持って見に行こう」


今度は凪があたしの手を引っ張ってどうどうと歩き出した


一番前に言って、凪あたし莉那祐生くんの順に並んだ


凪から手を離して、胸の前で手を組んで祈った


お願い、合格してて


不合格は許されない


お願い、合格してて


「やったぁ!」
「落ちてる・・・」
「きゃ~、高校でもよろしくねぇ」


色んな声が聞こえる


隣で莉那と祐生君の声も聞こえた


「やった!祐生あたし合格してたよ!」
「俺も合格してたよ!これで莉那と一緒に居られるな!」
















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