遠恋~君と恋をした日々~
怖いよ、お兄ちゃんたすけて


やめてお父さん。あたしをもう解放して


もう叩かないで。もう殴らないで


どんなに拒んでも辞めてくれない父親の顔を一生忘れないだろう


・・・殴られる!


「やぁ!」
「咲希!!」
「おにっ・・・ちゃん」


いつの間にか、お兄ちゃんがあたしの隣に居た


ぼろぼろ涙を流して、あたしはずっと眠っていたのだ


「咲希どうしたんだよ。また逢いつの夢でも見たのか?」
「・・・殴られる夢を、見たの」
「もう大丈夫だよ。あいつは俺たちのそばにはいない。だから安心しろ」


お兄ちゃんの温かい腕に包まれ、安心したあたしはお兄ちゃんを思いっきり抱きしめ返した


「お兄ちゃんなんでいるの?」
「担任から呼び出されたんだ」
「そうだったの、お仕事忙しいのにごめんね」



申し訳ない。負担はもうかけたくないのに・・・


お仕事で精いっぱいのはず









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