遠恋~君と恋をした日々~
「健悟がくるって言ってたけど、やめたんだ。なんか今逢わせても意味ないような気がしてね・・・」


莉那の言葉に、言葉を返せなかった


何ていえばいいのか分からなかった。ただ、黙って聞いていた


莉那の背中をさすりながら、相槌を打っていた


「あたし、やっぱり下ろさなきゃだめなのかなぁ・・・」

「そんなことない!そんなことないけど、もう少し大人になってからのほうがいかったのかもしれないって、あたしは思うよ」


莉那が悪いわけじゃない、健吾君だって悪いわけじゃない


どっちも悪くないんだけど、タイミングが違うと思う


「あたし妊娠したことないし、愛する人としたこともない。どんな幸せなのか分からない、分からないんだけど、一番大事なのは信じ続けること、言い続ければ、いつか両親だって分かってくれると思う。だから、莉那には健悟君とおなかの赤ちゃんと両親を信じ続けてほしい」



信じ続ければ、いつかは届くと思う


「信じ続けるのは莉那が一番知ってるよね?思い続けたから、健悟君と付き合えたんだもんね」


優しく微笑んであたしは莉那の涙をぬぐった














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