遠恋~君と恋をした日々~
そして、日曜日


お兄ちゃんが、朝送ってくれると言った


「やったぁ!お兄ちゃんありがとう」
「ありがとうございます」


莉那も大分溶け込んで、普通にお兄ちゃんとしゃべるようになった


「あの、気になってたんですけど、祐希さんって、彼女いないんですか?」
「咲希には内緒にしてたんだけど」
「えっ?お兄ちゃんいるの?」
「俺、婚約者がいるんだ」


まさかのお兄ちゃんの発言に耳を疑った


「医者の令嬢さん何だけどね、俺のことをしたってくれてるんだ。俺も彼女が大好きでね、近いうちに結婚する予定だよ」


知らなかった・・・

「じゃー、あたし一人暮らしになるかもだね」
「咲希のこと入ってあるんだ。この家に、彼女が来てくれることになってるんだ」
「そんな!あたしじゃまだし・・・」
「大丈夫だって!」


その日は、お兄ちゃんの区切りで終わった


でも、本当はあたしの心には残っていた


「じゃー、お兄ちゃん。お仕事がんばってね!」


お兄ちゃんと別れて、あたしたちはファッションビルへ入った











< 85 / 424 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop