幸せなとき
6
よかったあ
涙でうっすら潤んだ目を細めて嬉しそうに笑う未菜を見ると俺まで嬉しくなれた
それから外に出ていつもの海の見える公園に行くことにした
何もすることがなくなるとだいたいその公園でたわいもない会話を楽しむことにしている
未菜は今日もいつもと同じだと思っているけど本当は違うんだ
いままで秘密にしていたし、これからだって言うつもりはなかったけど今日は俺にとって大切な日
さっきのことで未菜を少しでも不安にしたと思うと知ってもらいたい気持ちになったから教えることにしたんだ
なあ、今日何の日かわかる?
・・・?
今日は記念日でも誕生日でもないよ?
はじめてキスした日だよ
えっ??
だってあたしのファーストキスは違う日だもん
(そりゃあね、未菜寝てたし・・・)
それ以上は秘密のままにしとこうと思っていたのに未菜の「どうして?」攻撃がうるさいので口をふさいでしまった