イケメン御曹司の秘密の誘惑
Act・1 冷たい瞳
―――「ねえ……潤…、
キス……して…」
…上目遣いで彼の端正な横顔を見上げてお願いしてみる。
「は?」
彼は私の呼び掛けに、携帯からようやく目を離し私を見た。
「…今?……何で」
その薄い唇から低く小さな声で呟くように聞き返してくる。
「……何で、…って…。
……してほしいから」
負けじと再びお願いする。
すると彼は今度は、はぁ、と軽くため息を漏らして、言った。
―――「面倒臭ぇ女」