イケメン御曹司の秘密の誘惑
ゆっくりと、静かに近付く俺に、目の前の二人は気付く素振りも見せない。
ただ、夢中で、甘く気だるい一時に酔いしれている。
……やがて、二人を真上から見下ろす位置まで迫ったところで俺は足を止めた。
そんな俺の気配に気付いて、二人が唇を素早く離し顔を上げた。
「……!!…潤…」
比奈子の大きな瞳が更に大きくなる。
「…ど…どうして…」
俺は無言で比奈子の腕をガバッと掴むと、引き上げて立たせた。