イケメン御曹司の秘密の誘惑

「な、な、…何…?」

彼女の大きな瞳からポロポロと零れ落ちる涙。
それを、無表情で冷静に見つめる。

カタカタと震える唇から絞るような声で彼女が話し出す。

「わ…私だって……寂しいの。
誰かの…優しさに,甘えたい時だってあるわ。

潤は…、結婚してしまうから。
私は、私で、歩き始めないと…いけないでしょ」


…私は…私で…?…一人で…?

…そうはさせるか。
……離さない…。

工藤にも尾畑にも…君を渡すつもりはない。








< 107 / 160 >

この作品をシェア

pagetop