イケメン御曹司の秘密の誘惑

潤が自分の頬を包む私の手をそっと包む。

「比奈子…、すまない」

「……!」

…謝らないで。
謝らないでよ。

今までの事を、懺悔するように…、私に、心から赦しを請うように、そんな風に…
どうか、謝らないで。


「…いや…やめて……」

…明日には…鳴けない、小鳥のように……。


「比奈子を……傷付けて…、俺は…」

「いやっ!!」


彼がもう、話さないように…、何も言えなくなるように…
私は彼の唇を強く塞いだ。



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