イケメン御曹司の秘密の誘惑

車に冴子を乗せて、俺も乗り込んだ瞬間、冴子が小さな声で言った。

「…潤さん」

「え」

「あの…、このまま進めてもよろしいのよね…?」

「え?」

「結婚…するのよね、私達」

「え…、あの」

「あなたが何も言って下さらないから、私、分からなくて。
あの…、そうならきちんと言ってほしいの。

私を…愛してる…?」

「…え…」


……愛…?
俺が……冴子を…?


そんなものが必要なのか?
……悪いが、俺と冴子の関係には不思議なほど似つかわしくない。





< 32 / 160 >

この作品をシェア

pagetop