初恋〜sweet×bitter〜

入学式が終わり、私達は校長室に呼び出されれていた。

理由は勿論、遅刻したからだ。

私達は校長先生に長い、お説教を聞かせられるハメになった。


説教が終わり、私達はクラス分けをされた紙を見に行った。


「あーマジで校長の話ながかった」

「あぁ。 …疲れた」


クラス分けのされた紙が貼られている場所に着いた。

「「「「えっ!?」」」」


その紙を見て思わず4人で一緒になって驚いてしまった。






□■□■




私達は、教室に入っていった。


…そう。

なんでさっき驚いたのかというと、4人共同じクラスだったからだ。


(こんな偶然もあるんだなぁ…)


教室に入るとクラスメイト達からの視線が痛かった。

ちょうど何かを決めようとしているところだったみたいで、黒板には何やら色々と文字が書かれていた。


「お、ちょうど良かったな! お前ら、ちょっと前に来い」


そう担任の先生が言った。

(なんか、嫌な予感が……)


それは菫達も同じだったようだった。


「それじゃ、この遅刻4人組に罰として学級委員やってもらおうか」


やっぱり、嫌な予感的中。

「「「「む、無理です!!」」」」


思わず言ったら4人でハモってしまった。


でも先生は私達の言うことなんて全く無視。


「じゃ、この4人が学級委員でいい人は拍手〜」


無茶だと思ったのにクラス全員拍手。

……勿論、私達4人を除いては。



結局、私達が学級委員となり下校となった。


「最悪!」

「さっき決めてたの、委員会だったんだね…」

「学級委員のとこ、4人分名前が空欄になってたから…嫌な予感はしたんだ」

「…みんな、やりたくなかったんだろうな。オレだってイヤだし」

「オレらが学級委員に決まったとたん、態度がコロッと変わったもんな」

「なんか、今日は厄日なのかなぁ……」

「なんで?」

「寝坊はするし、階段から落ちるし、電車は止まるし、遅刻して長いお説教聞かせられるし、学級委員に無理矢理されたし……厄日以外に何があるのよ」


「ああ、それで朝大きな音がしたのね」


菫はくすくすと今日の朝を思い出すかのように笑った。


「笑いごとじゃないよ。すっご〜く、痛かったんだから!」

「ごめん、ごめん」

(菫、謝る気ないでしょ!)

そう思ったけど言わないでおいた。


「まぁ、もともと遅刻したオレらが悪かったんだし…。 そういうの押し付けられても仕方がなかったかもな」

「…そうだね」




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