儚恋。
私は――――。
「亜唯…好きだよ」
――――雄都くんが好きなのに……
変なの。
蛍といると、ホッと安心するし…落ち着くんだ。
「……弥途?」
いやだ。
「ごめん……。
今日は用事あるから先に帰るね」
まだ……忘れたくない。
「じゃあ僕が送って……」
「いいの。
ありがと、ばぃばぃ」
そそくさに
私は蛍から離れて図書室を
出ていった。
―――怖い。
雄都くんが大好きな自分を
忘れそうで……
想いが変わってしまいそうで……
まだ、
雄都くんを想っていたいよ