儚恋。
それは私が
蛍の頬を叩いたから。
蛍を見ると
羨ましいと思うほどの白い肌がだんだん真っ赤に
染まっていた。
罪悪感。
それを感じなかったと言ったら嘘になる。
だけど罪悪感よりも
私は……
「2度もキスしないで!!
私は好きな人としかキスしたくないっ!!」
「……僕だって、弥途としか
キスしたくない」
真剣な眼差しで言われ、
何も言えなくなった私は
この場から早く逃げたくて
家まで
振り返らず走って帰った。