儚恋。




しばらく歩いて
人通りの少ない道まで来ると
蛍はピタリと足を止めた。



「昨日はごめんね。
無理やり、あんな事して…」


申し訳なさそうに言う蛍に
私は首を振った。



「大丈夫…もう、怒ってない」


「ほんと?」



「うん…」



私が返事をすると、嬉しそうに蛍は微笑んだ。



最初は嫌だったし、怒って泣いたりした。

でもね?


蛍のおかげで
今までの自分のダメな所にも
気づけたのは事実。


だから逆に、
蛍には感謝しているの






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