儚恋。
「私ね……雄都くんに告白したの」
「え……」
私の告白に、蛍の顔色が変わったのが分かった。
「…もちろん
フラれたけどね!
あぁー言えてスッキリした」
私はアハハと笑いながら
蛍より前を歩いて
空を見上げた。
瞳から溢れる想いを
必死に堪えるように―――。
「―――…弥途、泣いてる?」
不意に後ろから聞こえる蛍の声にドキリとした。
「泣いてない」
「嘘だね」
天然なくせに、こういう時は
どこか鋭い蛍。
だから
心を見透かされたみたいで
ちょっとムカツク。