三日月と雨。
月曜日の夜。
スーパーの小さな袋を下げ、由紀子はアパートへと向かう坂道をゆっくりと歩く。
暑い盛りが過ぎると、陽のある時間は目に見えて早くなった気がする。
―――私、というのはなんと脆い存在なのだろうか。
暑い盛りが過ぎると、陽のある時間は目に見えて早くなった気がする。
―――私、というのはなんと脆い存在なのだろうか。