美しいあの人
ねえ祐治。
あたしが寂しいのは、祐治がでかけてしまうからじゃないんだよ。
西条祐治という人が、あたしを必要としなくなる時が今じゃなくても必ず来るという
それがわかっているから、寂しいんだよ。

少しでも長く、あたしを必要としてね。
あたしちゃんと、家で原稿を書いているからね。
祐治の小人さんは、いなくならないからね。
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