美しいあの人
松井さんはあたしの顔を見るなり
「なんて顔してるんだ」
と驚いた。
そんなにひどい顔をしていたつもりはないのだが。
「なんか変? メイク失敗したりしてる?」
困った顔をされた。
「そんな疲れた顔を見たの初めてだ。なにか悩みがあるなら話くらいは聞けるんだぞ」
心配されるのも申し訳なくておどけてみる。
「ん〜。強いて言うなら恋の悩み?」
「アホか」
カルビ、ロース、タン塩、どんどん肉が焼かれていく。
松井さんは焼けたはしから次々とあたしの取り皿へと乗せていき、いいから食べろと勧める。
あたしは勧められるままに食べ続けた。
おいしい。やっぱり食事は誰かと一緒の方がいい。
あたしが食べているかどうかを見ているので、松井さん自身はあまり食べていない。
心配してくれて悩みを聞いてくれるというのは嬉しいけど、なんと言ったものかもわからない。
自分でもなんだかわからないのに。
「それだけ食べられるなら、健康を害してるわけじゃなさそうだ」
ようやく松井さんが肉を焼く手を止めた。
「なんか心配させちゃってごめん」
「さっきは本当に驚いたんだ。
しばらく店にも行ってなかったから気になってて、
それで呼び出してみたら凄く疲れた顔をしてた」
松井さんになら相談してみてもいいかなとちょっと思った。
お客さんに恋の悩みを相談するなんてホントはいけないことだし、
それで見切られてしまっても仕方ないけど、
松井さんならちゃんと話を聞いてくれそうな気がした。
「なんて顔してるんだ」
と驚いた。
そんなにひどい顔をしていたつもりはないのだが。
「なんか変? メイク失敗したりしてる?」
困った顔をされた。
「そんな疲れた顔を見たの初めてだ。なにか悩みがあるなら話くらいは聞けるんだぞ」
心配されるのも申し訳なくておどけてみる。
「ん〜。強いて言うなら恋の悩み?」
「アホか」
カルビ、ロース、タン塩、どんどん肉が焼かれていく。
松井さんは焼けたはしから次々とあたしの取り皿へと乗せていき、いいから食べろと勧める。
あたしは勧められるままに食べ続けた。
おいしい。やっぱり食事は誰かと一緒の方がいい。
あたしが食べているかどうかを見ているので、松井さん自身はあまり食べていない。
心配してくれて悩みを聞いてくれるというのは嬉しいけど、なんと言ったものかもわからない。
自分でもなんだかわからないのに。
「それだけ食べられるなら、健康を害してるわけじゃなさそうだ」
ようやく松井さんが肉を焼く手を止めた。
「なんか心配させちゃってごめん」
「さっきは本当に驚いたんだ。
しばらく店にも行ってなかったから気になってて、
それで呼び出してみたら凄く疲れた顔をしてた」
松井さんになら相談してみてもいいかなとちょっと思った。
お客さんに恋の悩みを相談するなんてホントはいけないことだし、
それで見切られてしまっても仕方ないけど、
松井さんならちゃんと話を聞いてくれそうな気がした。