家出少女。
苦痛でしかない部活がやっと終わり、家につくといきなり怒鳴り声が飛んできた。

「皐月っ!何よこの成績は?!」

「‥‥‥‥‥‥っ!」

お母さんが手に持っているのは、隠していたはずの私の成長表‥‥‥。

「あんた馬鹿じゃないの?!赤点二つも取るなんて恥ずかしい!」

私は何も言わずに下を向く。

と、そんな私にさらにお母さんは続けた。

「それで本当にお母さんの娘なの?!恥ずかしくて近所歩けないじゃない!」

「‥‥‥‥っ?!」

何、それ‥‥。

自分が優秀だったからって、それを私に押しつけるの‥‥‥?

確かに、赤点取った私も私かもしれないけど‥‥!

何ともいえない感情が私を支配する。

ぐちゃぐちゃで、何も言葉が出てこない。

けどきっと、何かを言っても私の言葉なんて、一瞬にして片付けられてしまうんだろう。


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