カクテル~Parfait Amour~
「あの時に思ったんだ。
自分で裾持って足さばきに注意すれば、一人だって全然歩けるよ。
階段には手すりだってあるしね。
手をとってくれる人の方が転んだり、悪意のある人だったらわざとバランス崩させるようなこともないとは言えない。
それでも、敢えて手をとってもらって歩くんだ。怖くても顔に出さないで。
そうやって、男の人の見栄を守るの。
形にしないと、男の人はイヤみたいね。」
妃緒は堰をきったように言葉を連ねる。
「そういう危険もたしかにあるね。
男って見栄を張るから。
くだらないってわかってても、目に見える何かをどうしてもほしがるからね。」
自分で裾持って足さばきに注意すれば、一人だって全然歩けるよ。
階段には手すりだってあるしね。
手をとってくれる人の方が転んだり、悪意のある人だったらわざとバランス崩させるようなこともないとは言えない。
それでも、敢えて手をとってもらって歩くんだ。怖くても顔に出さないで。
そうやって、男の人の見栄を守るの。
形にしないと、男の人はイヤみたいね。」
妃緒は堰をきったように言葉を連ねる。
「そういう危険もたしかにあるね。
男って見栄を張るから。
くだらないってわかってても、目に見える何かをどうしてもほしがるからね。」