カクテル~Parfait Amour~
妻は納得したという笑みを浮かべた。

「わかったわ。
私は、こんなに私のことを想ってくれるあなたに出逢えた。一緒になれて、こうして可愛い娘まで授かった。
辛いことだってたくさんあったけど、今は幸せ。
だから、私にそっくりなあの娘なら大丈夫。
そういうことでしょう。」

ぼくはうなずいた。

「みんなのアイドルである必要なんかないんだよ。アイドルって、英語では『偶像』っていう意味だしね。
それよりも、本物のプリンセスに育ってほしいな。
教養と優しさときれいな心を持った女の子に。」
「周りに負けない、しっかりした自分を持った人になってほしい。あなたの言うとおりね。
そういう人になれるように育てていきましょう。
そして、いざとなったら全力で守る。それが私たち親の務めね。
いつか、あの娘の王子様が現れた時に、胸をはっていられるように。」
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