カクテル~Parfait Amour~
「私も親も、私はずっと問題なく、いわゆる『いいこ』の道を進んでいけるた思っていたの。
ピアノも勉強も大好きだったから、結果はついてきたしね。
校則ギリギリまでスカート短くしたり、放課後遊んだりももちろんしてた。
でもね、大学に入ってからかな。
だんだん、みんなと同じことができなくなっていったの。」

妃緒の病歴を聞くのは初めてだった。
挫折を知らない少女が、自分の努力ではどうにもならない理由で周囲に置いて行かれる恐怖はどれほどのものだったのだろう。


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