カクテル~Parfait Amour~
「自分を傷つけたり、すぐ死を考えちゃうのって、脳の神経回路の問題なんでしょう?
テレビで見たよ。」
僕は妃緒の心がおかしいなんて思ったことはなかった。生まれつき、体の弱い人間なんて五万といる。
妃緒の場合はそれがただ、脳の神経回路の一部だったというだけにすぎないのではないだろうか。
「だから余計に怖いの。
気持ちの問題なら、私と高裕さんでなんとかできるかもしれない。
だけど、生まれつきそういう体に生んじゃったら、辛い思いさせちゃうんだよ。はっきりした治療方なんてなくて、わかってもらえなくて苦しくて…」
いつになく妃緒の口調は激しい。
まだこの世におりてきてこそいないが、母親として子どもを思う気持ちからなのだろう。
テレビで見たよ。」
僕は妃緒の心がおかしいなんて思ったことはなかった。生まれつき、体の弱い人間なんて五万といる。
妃緒の場合はそれがただ、脳の神経回路の一部だったというだけにすぎないのではないだろうか。
「だから余計に怖いの。
気持ちの問題なら、私と高裕さんでなんとかできるかもしれない。
だけど、生まれつきそういう体に生んじゃったら、辛い思いさせちゃうんだよ。はっきりした治療方なんてなくて、わかってもらえなくて苦しくて…」
いつになく妃緒の口調は激しい。
まだこの世におりてきてこそいないが、母親として子どもを思う気持ちからなのだろう。