カクテル~Parfait Amour~
エピローグ~Parfait Amour~
「あの子と一緒に暮らせる時間も、あと少しかな。」
「もう大学生だものね。留学とか?」
「いえ、それが…」
水野さんが口ごもる。
「舞咲は今ね、高裕さんの会社の部下の人とお付き合いをしているの。
彼が入社したての時にうちの夕食に招いたことがあって。その時高校生だった舞咲とお互いにひとめぼれしたみたいなの。
舞咲が高校を卒業するのを機に、ちゃんとお付き合いするようになってね。」
「三日前に、彼が一人で俺のところに訪ねてきましてね。
舞咲が大学を卒業したら結婚したい、と言われました。」
大きなため息をつくと、水野さんは話を続ける。
「経営者としては、彼の有能さを認めています。まだ若いですが、新事業の責任者を任せるつもりでいます。
彼が会社の後を継いでくれたら安心ですし、社長の娘と結婚したからだと一時的に影で言われることはあるでしょうが、彼なら皆認めるようになると思います。
でも、父親としては複雑ですね。
妃緒、それ取って。」
妃緒から、舞咲ちゃんが一口飲んだデビュタントのグラスを受け取ると、一息で飲み干した。
「もう大学生だものね。留学とか?」
「いえ、それが…」
水野さんが口ごもる。
「舞咲は今ね、高裕さんの会社の部下の人とお付き合いをしているの。
彼が入社したての時にうちの夕食に招いたことがあって。その時高校生だった舞咲とお互いにひとめぼれしたみたいなの。
舞咲が高校を卒業するのを機に、ちゃんとお付き合いするようになってね。」
「三日前に、彼が一人で俺のところに訪ねてきましてね。
舞咲が大学を卒業したら結婚したい、と言われました。」
大きなため息をつくと、水野さんは話を続ける。
「経営者としては、彼の有能さを認めています。まだ若いですが、新事業の責任者を任せるつもりでいます。
彼が会社の後を継いでくれたら安心ですし、社長の娘と結婚したからだと一時的に影で言われることはあるでしょうが、彼なら皆認めるようになると思います。
でも、父親としては複雑ですね。
妃緒、それ取って。」
妃緒から、舞咲ちゃんが一口飲んだデビュタントのグラスを受け取ると、一息で飲み干した。