カクテル~Parfait Amour~
「もう一杯ずつ、お作りしましょうか?」
二人のグラスは空になった。舞咲ちゃんもロングカクテルにアレンジしたほうのデビュタントは飲みきってくれていた。
「お願いしようか、妃緒。」
時計を見て水野さんが言う。開店の時間を気にしてくれているようだ。
「うん。高裕さんは何にする?」
「まかせるよ。妃緒と同じのが飲みたい。
でも、これかなって思うのがあるんだ。」
「じゃあ一緒に言おう。」
「バイオレットフィズ。」
二人の声が揃った。
「かしこまりました。」
準備をする僕の目の端に、そっと重ね合わされた二人の手が映る。上になっている水野さんの左手には、マリッジリングが変わらず輝いている。
「ありがとう。」
手を重ねたまま、二人はグラスを口に運ぶ。グラスを持つ妃緒の左手のマリッジリングの輝きも変わらない。
二人のグラスは空になった。舞咲ちゃんもロングカクテルにアレンジしたほうのデビュタントは飲みきってくれていた。
「お願いしようか、妃緒。」
時計を見て水野さんが言う。開店の時間を気にしてくれているようだ。
「うん。高裕さんは何にする?」
「まかせるよ。妃緒と同じのが飲みたい。
でも、これかなって思うのがあるんだ。」
「じゃあ一緒に言おう。」
「バイオレットフィズ。」
二人の声が揃った。
「かしこまりました。」
準備をする僕の目の端に、そっと重ね合わされた二人の手が映る。上になっている水野さんの左手には、マリッジリングが変わらず輝いている。
「ありがとう。」
手を重ねたまま、二人はグラスを口に運ぶ。グラスを持つ妃緒の左手のマリッジリングの輝きも変わらない。