カクテル~Parfait Amour~
「どこへ行きたい?」
「湖がいいな。静かできれいなところ。」
夜行列車やら何やらを乗り継ぎ、ぼくの母の生まれ故郷、長野の野尻湖へとたどり着いた。
ほとりを手をつないで歩いた。
夕方、ぼく達は、身を寄せているぼくの親類の家へ戻った。
「東京で大地震があったそうだよ。」
大正十二年九月一日の、関東大震災だった。
ぼくたちの住んでいた家は崩壊し、主人も亡くなったと知らされた。
確かに地震は起きた。
だけど、あの時の金色の光。
それこそがぼくにおきた大地震だった。
ぼくの世界は一変した。
失ったものは大きかった。
だけど、一番大切なものは守ることができたのだ。
「湖がいいな。静かできれいなところ。」
夜行列車やら何やらを乗り継ぎ、ぼくの母の生まれ故郷、長野の野尻湖へとたどり着いた。
ほとりを手をつないで歩いた。
夕方、ぼく達は、身を寄せているぼくの親類の家へ戻った。
「東京で大地震があったそうだよ。」
大正十二年九月一日の、関東大震災だった。
ぼくたちの住んでいた家は崩壊し、主人も亡くなったと知らされた。
確かに地震は起きた。
だけど、あの時の金色の光。
それこそがぼくにおきた大地震だった。
ぼくの世界は一変した。
失ったものは大きかった。
だけど、一番大切なものは守ることができたのだ。