カクテル~Parfait Amour~
「『完全なる愛』っていう名前のリキュールが、『叶わぬ恋』、『出来ない相談』、になるのかあ…」
妃緒がつぶやいた。
「ブルー・ムーンのことかな?」
僕の店でも、バイオレットのリキュールは『Parfait Amour』と書かれたものを使っている。
「うん。
調べたけど、告白を断る時にこのカクテルを頼んだりするんでしょう?
思いを受け止められないから、『出来ない相談』で、相手にとっては『叶わぬ恋』なんだよね。」
「僕もそう思うよ。」
妃緒は少し考えて言葉を続ける。
「でもそれって、ある意味では『完璧な恋』なんじゃない?
だって、現実に一緒にいたら、想いだけじゃどうにもならないこと、たくさんあるよ…?
きれいな気持ちの部分だけでは、一緒に現実を生きていけない。」
結婚を控えた妃緒が実感していることなのだろう。
妃緒がつぶやいた。
「ブルー・ムーンのことかな?」
僕の店でも、バイオレットのリキュールは『Parfait Amour』と書かれたものを使っている。
「うん。
調べたけど、告白を断る時にこのカクテルを頼んだりするんでしょう?
思いを受け止められないから、『出来ない相談』で、相手にとっては『叶わぬ恋』なんだよね。」
「僕もそう思うよ。」
妃緒は少し考えて言葉を続ける。
「でもそれって、ある意味では『完璧な恋』なんじゃない?
だって、現実に一緒にいたら、想いだけじゃどうにもならないこと、たくさんあるよ…?
きれいな気持ちの部分だけでは、一緒に現実を生きていけない。」
結婚を控えた妃緒が実感していることなのだろう。