カクテル~Parfait Amour~
ポタポタと血が滴る。
「落ち着いた?」
彼女はぼくの腕の血管に指を滑らせる。
「あなたの血がほしいの。
同じようにしてはだめかしら?」
「好きな所を切ればいいよ」
彼女はぼくの腕の内側に浮き出た血管にカミソリを押しあてて引いた。
ぼくたちの視線は、光る刃先と、溢れでる赤い液体にそそがれている。
ぼくの傷口から出た赤い滴を、彼女は自分の血が入ったグラスで受け止める。
パジャマのポケットから取り出した白い粉薬をふりいれる。
「もう出ないわね。」
彼女はグラスの中の赤い液体を口に含んだ。
ぼく達は長い長い口づけを交わした。
赤い液体が二人の口の端からつたいおちていく。
彼女の体から力が抜け、ぼくの胸の中に倒れこんだ。
ぼくはしっかりと彼女の体を抱きとめて、ベッドに倒れた。
ぼくが最後に見たのは、蛍光灯の丸い光が映し出される、赤い液体の水溜りだった。
「落ち着いた?」
彼女はぼくの腕の血管に指を滑らせる。
「あなたの血がほしいの。
同じようにしてはだめかしら?」
「好きな所を切ればいいよ」
彼女はぼくの腕の内側に浮き出た血管にカミソリを押しあてて引いた。
ぼくたちの視線は、光る刃先と、溢れでる赤い液体にそそがれている。
ぼくの傷口から出た赤い滴を、彼女は自分の血が入ったグラスで受け止める。
パジャマのポケットから取り出した白い粉薬をふりいれる。
「もう出ないわね。」
彼女はグラスの中の赤い液体を口に含んだ。
ぼく達は長い長い口づけを交わした。
赤い液体が二人の口の端からつたいおちていく。
彼女の体から力が抜け、ぼくの胸の中に倒れこんだ。
ぼくはしっかりと彼女の体を抱きとめて、ベッドに倒れた。
ぼくが最後に見たのは、蛍光灯の丸い光が映し出される、赤い液体の水溜りだった。