屋上から、この想いを。

「…んで、橋本はその俺の元カノそっくりって話」



「だから、それは何でよ？私のコト知ったような口きかないでよね」



「ヒロトの話でだいたい分かる。橋本って素直じゃないだろ？」



「……はぁっ!?」






な、、、何なのよ、コイツ!!





沢村の話聞いただけでヒトの性格分析してんじゃないわよっ!!






「だって、俺の元カノも付き合う前は全然可愛くなかったしな〜」



「え？可愛くない…って、新井は顔で選びそうな感じするのに」



「違うって！顔とかそんな問題じゃねーよ。性格が可愛くないってコト。女らしくなかったんだよ」



「性格…？生徒手帳にアンタの手紙大事にしまってた人が？」



「ああ。付き合い始める前は、意地張ってるの丸出し。それをからかうのがすげー面白かったんだけど」






そう言いながら、新井はまた私を試すような目で見てくる。






…ん？



ちょっと待って。






まさか…私もそうだって言いたいわけ？？？






「意地張ってる…って、私が!?べっ、別に私はそんなんじゃ…」



「ヒントやるよ。今の橋本とヒロトは、元カノと付き合い始める前の俺達をなぞってるようなもんだ」



「なっ…何よ、それ!!」



「ちっとは自分で考えろよ。俺は部室にでも行ってこようかな。もう１本コーヒー欲しいし。じゃーなー」



「あっ!!ちょっと待ちなさいよ！」