夜風に吹かれて
で。それから私たちは憂海のすすめで、髪の色を少しだけ変えてもらった。


黒髪は少ないから、二人でいると結構目立つんだって。



「お前らも新しい家に移ったほうがいいだろ。いつまでも樹乃の世話になってるわけにもいかないからな…」


そうだった。これからここに住まないといけないこと、忘れてた。



「しばらく国をみてまわるといい。案内人も紹介する。何があっても平気そうな奴がいるから。…入ってきていいぞ…」



憂海さんは意外と気が利く人らしい。(私って失礼??)


そこに、キレイ系の女の子が入ってきた。

私たちより少し年上くらい?

透き通るような紺色の長い髪を後ろで一つにまとめていた。


「こいつは琥珀。わからないことはこいつに聞け。見かけによらず強いからボディガードもできるぞ」


「えっっと…風季です…」

「莉乃です。」

とりあえず自己紹介。


「フゥ、とりぃ…か。我は琥珀だ。よろしく頼む。」


いきなりあだ名っ!?



< 30 / 45 >

この作品をシェア

pagetop