夜風に吹かれて
「ねぇ莉乃。運命って信じる?」



私は木の根元に腰を下ろしている利乃に聞いた。



「うーん...無理。」



莉乃はこーいうことすごくはっきりしている。



「運命とか神様とか信じてないし。」



莉乃は、昔はこんな性格じゃなかった。



4年前、莉乃と幼馴染の男の子が莉乃のお父さんお母さんと一緒に水族館に行く途中、車が事故にあって.....



莉乃だけが助かった。


その頃、私と莉乃はまだ出会ったばかりだった。



「風季、何ぼーっとしてんの?」



「あっごめんごめん!ちょっと考え事...。」


「風季はそういうとこ、ずっと変わんないね。」



「莉乃のそーゆうハッキリ言うとこも。」



2人で笑いあったあと、また歩きだした。




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