ツンデレ王子さま





私は涙が枯れる程泣いた。



何で何で何で何で何で何で



好きになることって、


相手にとっては迷惑なことなんだ。




私は人を好きになっちゃ
いけないんだ。





…それから私は、人とどう関わっていいのか



分からなくなってしまった。



中学校に進級してからは、


眼鏡をかけ、


制服は校則通り着て、



髪の毛もちゃんと結んだ。




これならあまり、人と
関わらなくて済むよね。




予想通り、私に話しかける女子はほとんどいなかった。



――本当は悲しかった。
寂しかった。



でも、人と関わらなくていいことに、とても


安心していた。





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