トライアングル
それにしても、どうしよ……。
これじゃあ、歩けないから教室に戻ることができないわけで。
だからといって転校早々サボるわけにも……。
「あー…ねみぃ」
私がそんな事を考えている間に、男の子はその場に横たわった。
というか、この人は授業を受けないんだろうか。
「ねぇ…」
気づいたら、問いかける為に彼に呼びかけてしまっていた。
は、話しかけるつもりなかったのに…!
今の呼びかけ、聞こえちゃってたかな。でも小さい声だったから聞こえなかったかも……。
「なんだよ?」
そんな事を思ったのもつかの間、彼は横目でこちらを見て機嫌悪そうに返事した。