愛を知ったとき。





生まれてから18年間、おばあちゃんがあたしと兄、飛鳥を育ててくれた。

両親は交通事故で亡くなった。



だから、おばあちゃんはあたしにとって
お母さんのような存在だった。



そして今日、あたしはおばあちゃんの元から出て行く。






『凛子の夢、叶うといいなあ』

東京の大学が決まりおばあちゃんは笑って言った。

あたしはなに一つ恩返しできてない。

だから、夢が叶うまで



おばあちゃんには会わない。

ごめんね。

勝手な孫で…ごめんね。







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