涙空
「空?早く行くぞ!!」
ドアが開き、お兄ちゃんが入ってきた。
「お兄ちゃん!!いっつも入る時はノックしてって言ってるでしょ〜!!」
あたしはお兄ちゃんを睨みつけ言った。
「ごめんごめん」
お兄ちゃんは手を合わせて言った。
お兄ちゃんとは二歳離れている。
だからすごい仲良し。
「2人とも!!早くしなさーい」
下からお母さんがでっかい声で言った。
「行くか」
お兄ちゃんが低い声で言った。
あたしは頷いて、お兄ちゃんに続き、自分の部屋から出た。