お見合い結婚


「え?」

「あなたの家を守るためには、それが一番良い方法です。」


私には、守る家があるんだ。
私にしか、守れないんだ。


「この縁談を断ったら…?」


「僕もまだわかりません。でも、経営が難しくなると思います。それに、私的な理由ですが僕はこれ以上縁談を断りたくありません。だからあなたで最後にしようと思ってここに来たのです。」

家の話は置いといて…


「縁談…今まで断ってきたんですか」

「はい。この縁談は58回目です。」


私よりも多いし!!

「結婚、してくださいませんか?」

そうよね、これ以上縁談を断るのも面倒だし、南雲を守るためにもこの方と結婚すれば、お互いにとっても良いのかもしれない…


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