お義兄様は官能小説家?!(仮)
「…へっ?」
一瞬それが何だかわからなくて、素っ頓狂な声を上げてしまう。
しかし2回、3回と啄むようなキスを繰り返されるうちに、その行為の意味を悟って硬直する。
(キス…あたし、お義兄ちゃんとキスしてる…!)
「キスも初めて?これ位で固まっちゃって…初心だなぁ」
お義兄ちゃんはそんなあたしに、クスクスと笑いながらそう囁く。
「…じゃあ、こうしたら一体、どうなっちゃうんだろうね…?」
「何……んんッ、?!」
ぬるり。
生温かい何かが、口の中を這って。
ぞくり、と、背筋が震える。
逃げる舌を絡め取られて、息が出来なくなる。
「ん…やぁ…っ」
キスの合間に漏れる声が、自分のものとは思えないほど濡れていて、厭らしい。